メ リ ッ ト が 多 い 去 勢 ・ 避  妊 手 術 


去勢・避妊手術の実施には、賛否両論ありますが、
純血、雑種犬にかかわらず、安易に飼う人たちが増えた結果、
考えられないような簡単な理由で犬たちが
放棄され殺処分されていること、
遺伝性疾患が急増しているなどのことから素人繁殖を反対する人も
多く見られます。
避妊、去勢手術には愛犬の健康を守るという点でのメリットも多いようです



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オスわんちゃん

メリット

@メスが発情したニオイは半径2〜5kmにただよい
そのニオイをかいで発情したオスは、気が荒くなったり
吠えるなど騒がしくなるが、それがなくなる。
A発情するメスが多くなる季節は、メスを求めて逸走する犬が増えるが その心配がなくなる。
Bメスをめぐっての他の犬との争いがなくなる。
C50〜80%のオス犬でマーキング行動が減る。
D去勢していないオスより、支配性による縄張り意識、攻撃性が
やや減少する。
(ただし上下関係がなくなるわけではないので、
権勢症候群になっている犬を去勢手術だけで直すことはできない)
E睾丸の腫瘍など睾丸自体の病気にはかからない。
F前立腺肥大、前立腺腫瘍、肛門周囲炎、会陰ヘルニアなど、
肛門周辺の病気の発病率を大幅に減少させることができる。
G去勢していないオスは常に禁欲生活に置かれており、
その多大なストレスから開放される。



メスわんちゃん

メリット

@望まぬ妊娠をさけることができる。
A発情前後のメスは女性ホルモンの影響で精神不安定になって
攻撃的になる場合があるが、それがなくなる
B個体差によっては疑似妊娠をし、乳がでたり、巣作り行動
(ぬいぐるみなどを子犬に見立て、取ろうとすると攻撃する)を
したりする場合があるが、それがなくなる。
C乳腺腫(乳がん)や子宮筋腫、子宮がんなどの子宮の病気を発病
する確立は、全雌の25%という高確率が報告されているが、
一度も発情(生理)することがなく手術をすると、乳腺腫の(乳がん)の
発病率は0.2%という高い防御率を確保できる。
1度発情したあとの施術の場合、発病率は15%になり、発情の回数に比例して
発病率は増え、5歳までに施術しなかった場合には乳腺腫の発病率を減らせない。
D出血のわずらわしさがなくなる。
E子宮がん、子宮筋腫、子宮内膜症など子宮の病気がまったく発病しなくなる。
Fオスに追いかけられなくなるので、いつへもどこへでも出かけられる。


去勢・避妊手術

デメリット

@男性ホルモンも女性ホルモンも、固体に落ち着きを与えたり、
不安感や恐怖心を取り除く作用があるが、生後5ヶ月以内に施術すると
それらの作用が受けられなくなるので、時にはしつけを困難にする場合がある。
A体重が増加傾向になる。但し、これは給餌量を飼い主がコントロールすれば
すぐに解決ができる問題である。
Bオスの場合ごくまれに男性ホルモン低下によるテストステロン
反応性皮膚病などの皮膚疾患、ホルモン反応性尿失禁が出ることがある。
Cメスの場合、ごくまれに卵巣子宮摘出後に発生する性ホルモンが原因の
皮膚疾患で、生後5ヶ月以内に手術を受けたメスに多い
「U型卵巣機能失調製皮膚疾患」、が現れることがある。
発現率は5〜20%といわれ、平均8歳前後に現れる。
そのメカニズムについては不明。生後6ヶ月以上に成長してからの施術であれば、
この現象が現れることはほとんどない。



どんな
手術なの?

◆オスの場合
オスの去勢は睾丸を摘出する比較的簡単な手術ですから、
時間にしては15〜30分程度で終わります。
生後6ヶ月から8ヶ月くらいの間にするのがいいでしょう。
費用は病院によりますが、1万5000円〜3万円くらいでしょう



◆メスの場合
メスの避妊手術は、開腹して
・卵巣だけ摘出する手術
・卵巣と子宮全部を摘出する手術
上記のどちらかを選びます。
メスの場合も6ヶ月から8ヶ月くらいの間に手術することを
おすすめします。費用は病院によりますが、
2万5000円から4万円くらいです。



参考資料⇒犬の雑学/篠原淳美先生
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